【ロアッソ試合レビュー】今季開幕戦を飾れず -優勝候補の長崎との初戦は 2-3で惜敗-

2025年2月15日、ロアッソ熊本は今季の開幕戦として、スタジアムシティ長崎での初めての試合を迎えました。この試合は、土曜日唯一のナイトゲームとして注目され、全国からの関心が高まりました。特に、BS放送やDAZNでの無料放送が行われ、サッカーファンの関心が集まりました。19,000人を超える観客がスタジアムに集まり、さらに全国規模での視聴者を通じて、開幕戦の注目度は計り知れないものでした。会場は熱気に包まれ、スタジアムシティ長崎という新たな舞台での試合は、熊本の人々にも大きな意味を持つ瞬間となりました。

対戦相手は、今季の優勝候補として名高いV・ファーレン長崎。昨シーズンの好成績を引き継ぎ、さらなる成長が期待されています。ロアッソ熊本にとっては、強豪相手にどう戦うかが注目される一戦でした。試合は、熊本が先制するも、後半に立て続けに3失点を喫し、2-3で惜しくも敗北。終盤に1点を取り返し反撃の兆しを見せましたが、同点、逆転には届かず、悔しい結果となりました。

今回の敗戦は、結果こそ残念でしたが、今後につながる重要な試合でした。ロアッソ熊本は今シーズンから取り組んでいる、新しい守備のやり方や選手たちの連携を結果として示す場として、この開幕戦を位置づけていました。長崎という強敵を相手に、先制点を挙げたことは自信に繋がる瞬間だったと言えるでしょう。特にプレシーズンからの取り組んだ形として最終ラインに入った岩下と阿部がそれぞれオーバーラップした形でアシストを記録、また新１０番古長谷の躍動や新戦力の塩浜のゴールなど確実な成果もありました。

後半の連続失点を反省材料とし、次戦に向けて改善を図ることが求められます。この敗戦は、来週のホーム開幕戦に向けて貴重な経験となり、さらに強くなったロアッソ熊本が戻ってくることを期待しましょう！

📝 試合概要

試合日時：2025年2月15日（土）19:00キックオフ
会場：ピーススタジアム（長崎）
試合結果： ロアッソ熊本 2-3 V・ファーレン長崎
得点者：
- ロアッソ熊本：⚽古長谷（前半１０分）、⚽塩浜（後半４４分）
- V・ファーレン長崎：⚽マテウス（後半１７分）、⚽エジガル（後半１９分）、⚽(PK)マテウス（後半２２分）

📝 スタメン選手

ロアッソ熊本

GK 23 佐藤優也
DF 4 袴田裕太郎
DF 5 阿部海斗
DF 6 岩下航
MF 8 上村周平
MF 10 古長谷千博 (後半26分交代)
MF 15 三島頌平
MF 21 豊田歩
FW 18 半代将都
FW 19 渡邉怜歩 (後半14分交代)
FW 20 大崎舜

V・ファーレン長崎

GK 21 後藤雅明
DF 3 関口正大
DF 4 エドゥアルド
DF 17 高畑奎汰 (後半22分交代)
DF 48 照山颯人
MF 5 山口蛍
MF 10 マテウスジェズス (後半45分交代)
MF 24 山田陸
FW 7 マルコスギリェルメ (後半14分交代)
FW 11 エジガルジュニオ (後半22分交代)
FW 33 笠柳翼 (後半14分交代)

📝 ベンチ入りメンバー

ロアッソ熊本

GK 1 佐藤史騎
DF 24 李泰河
MF 9 大本祐槻 (後半26分交代)
MF 17 藤井皓也 (後半14分交代)
FW 25 小林慶太
FW 27 根岸恵汰
FW 14 塩浜遼(後半26分交代)

V・ファーレン長崎

GK 31 原田岳
DF 23 米田隼也 (後半22分交代)
DF 25 櫛引一紀
MF 8 増山朝陽 (後半14分交代)
MF 14 名倉巧 (後半45分交代)
MF 19 澤田崇 (後半14分交代)
MF 38 松澤海斗 (後半14分交代)
FW 18 山崎凌吾 (後半22分交代)

🔍 試合展開

前半：熊本が先制も長崎の反撃に備えよく守る

試合は、ロアッソ熊本が積極的に攻める形でスタート。序盤から熊本は積極的なプレスにて試合をコントロールし、特に新加入選手が攻守で躍動しました。前半１０分、積極的なプレスが功を奏し岩下のインターセプトからそのまま渡邉との連携で左サイドを突破して最後は古長谷が先制ゴールを決めて1-0に。その後も熊本は安定した守備で長崎の攻撃をしのぎ、前半を1-0のリードで折り返しました。良い流れのままで前半を終了できたことが、後半の戦いにおいても大きな希望となりました。とくに最終ラインに入った袴田選手が何度も空中戦で跳ね返すなど際立った守備力をみせていました。

後半：長崎の猛反撃、熊本は3失点を喫す

後半に入り、長崎の攻撃が一気に活性化。特に松澤選手投入後に一気に熊本の右サイドを責め立てられる展開に。後半１７分、その松澤選手の崩しからお膳立てクロスに長崎のマテウスが合わせて同点に追いつく（1-1）と、その後も攻撃の手を緩めません。またしても松澤選手のドリブルからこれまた交代で入った増山選手が繋いだボールに最後はエジガルの右足で一気に逆転。後半２２分には、マテウスがこの試合２得点目のPKを冷静に決めて3-1とリードを広げました。試合は長崎のペースに傾き、熊本はなかなか反撃のチャンスを作れず、3点目を喫してしまいました。

終盤：熊本が反撃、塩浜が1点を返すも届かず

試合終盤、熊本は諦めることなく攻撃を続けます。後半藤井、大本、塩浜らを投入してゴールを目指します。すると後半４４分に半代のボールキープから右サイドへ配給し、駆け上がってきた阿部のクロスに最後は塩浜が素晴らしい反応を見せて、2点目を奪取（2-3）。これで試合は1点差に縮まりますが、残念ながら反撃はここまで。長崎の守備に阻まれ、試合終了となりました。

📌 試合のポイント

✅ ポジティブな要素

試合の入り方と先制点
- 前半に古長谷が決めた先制ゴールは、今後の攻撃の希望となるプレーでした。
終盤の反撃意識
- 3-1から2-3に追い上げた意地を見せ、試合終了間際までゴールを狙い続けました。
新加入選手のパフォーマンス
- 半代や塩浜が新加入ながら結果を残すなど、チームに新たな力が加わりました。
セットプレーからの失点ゼロ
- 球際の強い長崎に対して袴田を中心にしっかり跳ね返すことができた。

❌ 課題点

後半の守備
- 後半に立て続けに失点したのが大きな痛手。失点後に慌てない冷静さも必要になってくる。
攻撃の停滞
- １点目を奪った後、次のゴールを奪えず、長崎の守備に封じ込められました。
熊本らしさのあるパス回しに少し精細を欠く時間も
- 開幕戦の独特の雰囲気もあってか少しパスの精細を欠くシーンが散見がされた印象。

🎙 監督・選手コメント

🗣 大木武監督（ロアッソ熊本）

素晴らしいスタジアムで試合をして、勝って帰りたかったですが、次に向けて頑張ります。
失点については、ちょっとしたミスが出たり、リスタートのところでやられたので、際の部分で差が出たのかなと思いました。
奪ったボールが自分たちのボールになることが理想でしたが、それができませんでした。ただ塩浜選手の得点は良かったと思います。点を取る力はありますね。
試合後に選手たちには、もう一度自分のプレーを思い返すよう伝えました。

🗣 古長谷選手（ロアッソ熊本）

（先制ゴールについて）クロスが良いところにこぼれてきたので、あとは冷静に押し込むだけでしたので、チームで取った得点だと思います。
今日は点を決めるところ以外は何もできなかったので、次節のホーム・札幌戦に向けて良い準備ができればと思います。
今日はたくさんの方々に来てもらったなかで勝利を届けることができなかったので、次節ホームでの試合で、たくさんの方に来ていただいて、今シーズンの初勝利ができるように頑張りたいと思います。

🗣 塩浜選手（ロアッソ熊本）

（得点について）阿部選手が良い形でクロスをあげてくれて、あのタイミングで、相手の背中側からうまく入り込んで触ることができたので、良いゴールだったと思います。
今日は負けている状況のなかで入って、必ず自分が点を取って逆転してやろうという強い気持ちで入ったので、点を取れたことは良かったですが、それが勝ちに繋がっていないので、まだまだだと思います。
今日は負けてしまいましたが、リーグ戦38試合のうち、まだ1試合が終っただけなので、次のホーム開幕戦はたくさんのお客様のなかでしっかり勝ってカモンロッソをしたいと思います

🗣 半代選手（ロアッソ熊本）

（Jリーグ初出場について）素晴らしいピッチ、素晴らしい場所で、素晴らしい相手とできたことは、自分のなかでも感じるものがありましたし、このようななかなかできないところでプレーできたことは、これからの自分のキャリアのなかでポジティブだと思います。
なかなか相手に攻め込まれる時間が長くて、自分の良さを発揮できず、自分のなかではチームに貢献できなかったという思いでいっぱいで、点も取れなかったですし、もっともっとこれから頑張らなければいけないと思いました。
幸いにもリーグ戦なので次もありますので、この悔しい気持ちは次にぶつけて、必ず勝利を皆様に届けたいと思います。